インクのカラー見本と特徴
万年筆用のインクは、様々な種類や色のものが販売されており、その中から、お気に入りのインクを探すのも1つの楽しみです。
純正のインクを使用するのが基本ですが、最近は、他社のインクを使用しても、まずトラブルが発生する事は無く、特に、カートリッジの互換性を考慮する必要の無いボトルインクは、自ずと選択肢が増えます。
実際、色々な市販のインクを試されたり、オリジナルのブレンドインクを楽しまれたりしている愛好家の方も少なくありません。
ここでは、各社のインクのカラー見本とインクの特徴、および耐水性、耐光性についてまとめました。
カラー見本は、スキャナで取り込んだ上で、色の補正を加えています。
特に説明がない限りは、ボトルインクを使用しています。同じ色でも、ボトルインクとカートリッジインクでは、色調や性質が異なる場合も珍しくありません。
紙は、ブロックロディアを使用しました。
色の特色が強調される方向で補正を加えておりますので、実物と異なる場合も御座います。
また、お使いのモニターによっても色調は変わりますので、参考程度に留めて下さい。
各社のインク
各社のインクについてまとめました。仕様が変更される場合もあり、必ずしも、現行のインクの状態を示しているとは限りませんのでご注意下さい。
耐水性は2段階(1、2)で表記しています。
「2」のインクは、手紙の宛名書きに使用しても、問題が無いレベルの耐水性を持つとお考え下さい。
濡れた場合でも、文字の判読が容易であることを基準にしてます。
インクで記述したブロックロディアを一定時間、水を張った洗面器に付け、インクの流れ具合を見て判定しています。
耐光性は、3段階(1、2、3)で表記しています。
「1」は、時間の経過とともに褪色が著しいインク、「2」は、強制的に光を当てた場合に、褪色が著しいインクを指します。
「3」は、比較的、光に強いとお考え下さい。
インクによっては、光によって変色する場合もありますが、文字の判別が容易である限り、褪色とはみなしておりません。
モンブラン
ボトルインクには、ミステリーブラック(旧ブラック)、ミッドナイトブルー(旧ブルーブラック)、ロイヤルブルー、バーディガンレッド(旧ボルドー)、オイスターグレー、トフィーブラウン、ラベンダーパープル(旧バイオレット)の他、形状の異なるボトルに入った季節限定インクも発売されています。
この限定インクは、カートリッジタイプもあります。
カートリッジインクは、ブラック、ブルーブラック、ロイヤルブルー、ボルドーの4色。
ボトル入りのミッドナイトブルー(旧ブルーブラック)、「古典的ブルーブラック」ですので、定期的な万年筆の洗浄が欠かせません。
インクボトルは、インクの残りが少なくなっても吸入し易いように工夫された形状をしています。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ブルーブラック (現ミッドナイトブルー) |
乾くと、青から黒味の強い色に変化する。 |
2 |
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| ロイヤルブルー | やや紫がかった赤が強めのブルー。ペリカンのロイヤルブルー、ウォーターマンのフロリダブルーよりも若干紫寄りの発色。 |
1 |
2 |
| レーシンググリーン (廃盤) |
枯れた雰囲気の渋みのある緑。インクフローは若干渋め。 |
1 |
3 |

ペリカン
万年筆より先に、インクの製造を手がけたメーカーだけあって、インクに関しては評価が高く、同社のロイヤルブルーは人気色の1つ。
ボトルインクとカートリッジインク(レギュラー・ミニ)があり、ボトルインクは、ブラック、ブルーブラック、ロイヤルブルー、ターコイズ、レッド、グリーン、バイオレット、ブラウンの8色展開、
カートリッジインクは、ボトルインクのブラウンを除き、ピンクを加えた、8色、ミニサイズは、ブラック、ブルーブラック、ロイヤルブルー、レッドの4色展開です。
ブルーブラックは、「古典的ブルーブラック」ですので、定期的な万年筆の洗浄が欠かせません。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ブルーブラック | 青味の強い色調から、乾くと黒っぽい青に変化する。ラミーのブルーブラックと似た色調。 |
1.5 |
3 |
| ロイヤルブルー | やや紫がかった赤が強めのブルー。ウォーターマンのフロリダブルーと良く似ているが、こちらの方が紫が強い印象。光に弱い。 |
1 |
1 |
| ブラウン | 明るさのあるブラウン。溶媒が蒸発しやすいのか、比較的容易に、濃縮し、色味が濃くなると共に粘度が高くなり、書き味が良くなる。 |
1 |
3 |
| ブリリアントレッド | 色鮮やかな赤。若干、オレンジ色を感じる。 |
1 |
2 |

パーカー
過去にトラブルを起こした経緯があり、そのためか評価が分かれています。
パーカーしか使わない方も居れば、パーカーは絶対に使わないという方も。
染料インクの「クインク」と顔料インクの「ペンマン」の2系統存在します。
「クインク」はインクフローとインクの乾きの速さを追求したインクです。
ボトルインクとカートリッジインク(レギュラー・ミニ)があり、ボトルインクは、ブラック、ブルーブラック、ウォッシャブル・ブルー、レッドの4色展開、
カートリッジインクは、レギュラーサイズが、ボトルインク同様に4色、ミニサイズは、ブラック、ウォッシャブル・ブルー、レッド、ターコイズ、ピンク、パープルの6色展開です。
「ペンマン」は、水に溶けにくい顔料インクが使用されており、ブラックのボトルインクのみの販売になっています。
「ペンマン」を使用される場合は、頻繁に万年筆の洗浄してください。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ブルーブラック | 時間の経過とともに緑色に変化するブルーブラック。ウォーターマンのブルーブラックと色味と変化が良く似ている。 |
1 |
3 |
| ブラック | 僅かにグレーを感じるが、比較的、素直な黒。 |
1 |
3 |

ウォーターマン
ボトルインクとカートリッジインク(レギュラー・ミニ)があり、ボトルインクは、ブラック、ブルーブラック、フロリダブルー、サウスシーブルー、レッド、グリーン、ブラウン、パープルの8色展開しています。
カートリッジインクは、レギュラーサイズは、ブラック、ブルーブラック、フロリダブルー、レッドの4色、ミニサイズは、ブラック、ブルーブラック、フロリダブルー、サウスシーブルーの4色展開です。
インクボトルに工夫があり、インクの残りが少なくなった時は、斜めに立てると吸入し易くなります。

| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ブルーブラック | 時間の経過とともに緑色に変化するブルーブラック。パーカーのブルーブラックと色味と変化が良く似ている。 |
1 |
3 |
| フロリダブルー | 紫がかったブルーのロイヤルブルー系で、色調は、ペリカンのロイヤルブルーと良く似ている。 |
1 |
3 |

ラミー
ボトル入りのインクは、ブラック、ブルーブラック、ブルーの3色を展開。
カートリッジインクは、上記の3色に、レッド、グリーン、ターコイズ、バイオレットを加えた計7色。
ボトル入りのブルーブラックは、「古典的ブルーブラック」ですので、定期的な万年筆の洗浄が欠かせません。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ブルーブラック | 青味の強い色調から、乾くと黒っぽい青に変化する。インクフローは渋め。ペリカンのブルーブラックと似た色調。 |
2 |
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パイロット
ボトルインクには、通常インクの「パイロット インキ」と日本の情景を色で表現した「色彩雫(いろしずく)」の2系統あります。
「パイロット インキ(ボトル)」は、ブラック、ブルーブラック、ブルー、レッドの4色を展開。
カートリッジインクもボトルインク同様に4色。これとは別に「カラーインキカートリッジ」として、ブラック、ブルー、レッド、グリーン、バイオレット、ピンクの6色を展開。
「色彩雫」は、ボトルインクのみの展開ですが、数量限定のご当地モノなども存在し、徐々に色の種類が増えています。
パイロットのインクは、中性~弱アルカリ性に収まるものが多く、水に強いインクが比較的多いのも特徴です。
ボトルインクのサイズは3種類あり、通常版は30mlと小ぶり。自社の万年筆「カスタム823」に最適化した70ml、お徳用の350ml入りもあります。「色彩雫」は、これらとは別の専用ボトルが使われています。

| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ブラック | 真っ黒ではなく、若干、淡さがある灰色寄りの黒。耐水性は、ブルー、ブルーブラックに劣る。 |
1.5 |
3 |
| ブルーブラック | 黒味よりも青みが強い色調。耐水性が高く、宛名書きにも使える。 |
2 |
2 |
| ブルー | 比較的明かる目だが、落ち着きのあるブルー。僅かに、淡さも感じられる。耐水性が高く、宛名書きにも使える。 |
2 |
2 |
| レッド | 添削にも最適な素直なレッド。ややピンクを感じる。 |
1 |
2 |
| 色彩雫 松露 | 青味の強いグリーン。筆記直後は、青味が特に強く、インクが乾くと共に緑味を増す。 |
1 |
3 |


セーラー
水性染料インクと顔料インクの2系統、存在します。
ボトル入りの水性染料インクは、ブラック、ブルーブラック、ブルーの3色を展開。
カートリッジの水性染料インクは、上記の3色に、レッドを加えた計4色。
顔料インクは、「極黒(黒)」、「青墨(青)」の2色をボトルとカートリッジで発売。
その他に、地域、季節限定インクもあり。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| 極黒 | カーボンを使用した顔料インクで、真っ黒ではなく、少し灰色を帯びている。耐水性、耐光性共にバツグン。 |
2 |
3 |
プラチナ
水性染料インクと顔料インクの2系統、存在します。
ボトル入りの水性染料インクは、ブラック、ブルーブラック、レッドの3色を展開。
カートリッジの水性染料インクは、上記の3色に、ピンク、バイオレット、イエロー、グリーン、ライトブルー、ブラウンを加えた計9色。
顔料インクは、「カーボンインク(黒)」、「ブルーインク」の2色をボトルで発売。
「カーボンインク(黒)」のみ、カートリッジタイプも存在します。
他社と一線を画した個性的な思想があるようで、「カーボンインク(黒)」は、書き味が良いと評価が高い反面、扱いが難しいインクでもあります。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| グリーン(水性染料カートリッジ) | 鮮やかなグリーン色。筆圧の強弱で、意外と濃淡が出るインクでもある。 |
1 |
3 |
英雄
中国の万年筆メーカー「英雄」の製品のため、日本国内では入手困難。
インクの製造は「上海精細文化用品有限公司(上海墨水厰)」が行っている模様。
水性染料インクと水性顔料インクなどの分類の他、普及品、高級品などの分類もあり、構成はやや複雑。
ボトルインクのみの販売で、カートリッジインクはない。
色は、黒、ブルーブラック、ブルー、レッドの4色で、基本的なカラーのみの展開。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| 203 純藍(ウォッシャブルブルー) | 淡さのあるブルー。ロイヤルブルーに近い色調だが、赤みは少なく、ウォーターマンのフロリダブルーに近い。 |
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その他
その他のメーカーの万年筆用インクについてまとめました。
| 特徴 | 耐水性 | 耐光性 | |
| ONLINE KOMBI PATRONE ロイヤルブルー | ドイツのONLINE社のカートリッジインク。カートリッジの一端がヨーロッパ規格で、もう一端がラミーに適合する変り種のカートリッジインク。紫ががったブルーで、やや淡さがある。 |
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| ステッドラー インクカートリッジ ロイヤルブルー | ドイツのステッドラー社のカートリッジインク。カートリッジの形状は、ヨーロッパ規格。紫ががったブルーで、「ペリカン 4001 ロイヤルブルー」などと似た色調。 |
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